熊本大学メールマガジン No.21



☆☆☆☆ 熊本大学メールマガジン 第21号 (平成22年5月7日) ☆☆☆☆

  熊本大学メールマガジン第21号をお届けします。

  熊本大学では、1)熊本大学の教育研究の取組み、公開講座や研修会等
 の案内、2)大学と卒業生、卒業生同士の交流を図るため、卒業生から寄
 せられた熊本大学への意見・提言、近況報告等、3)同窓会・同期会、ク
 ラブOB会等の開催など、本学の最新情報をお知らせするため、メールマガ
 ジンを発刊しています。
  このメールマガジンは、大学からのお知らせだけではなく、卒業生から
 の情報提供、同窓会・同期会の開催案内なども行っておりますので、皆様
 からの投稿をお待ちしております。

【目 次】
 ◎トピックス
  ・平成21年度「学生表彰式」を挙行
  ・平成21年度「卒業式・修了式」を挙行
  ・平成22年度「入学式」を挙行
  ・五高記念館「天覧植物標本」の展示会を開催中

 ◎お知らせ(大学行事等)
  ・平成22年度「オープンキャンパス」を開催
  ・第5回「ホームカミングデー」を開催
  ・第3回「東京連合同窓会」を開催

 ◎大学からのお願い
  ・「熊本大学基金」のご案内とご寄附のお願い
  ・「熊本大学60年史」編纂事業へのご協力

 ◎卒業生からメッセージ
  ・熊本大学第58回卒業生総代 文学部 米良真裕さん

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◎トピックス
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 ▽平成21年度「学生表彰式」を挙行しました。
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  平成22年3月24日(水)、工学部百周年記念館において、「全国的規模の競
 技会等に出場等をし、第3位までに入賞(これに相当する賞を含む。)した
 場合【同規則第2条第3号ロ】」に該当するとして、学生4名の表彰が行われ
 ました。
  引き続き、「九州地区又は九州地区を含む複数の地区が合同で行う競技
 会等に出場等をし、優勝(これに相当する賞を含む。)した場合【同規則
 第2条第3号ハ】」に該当するとして、学生14名及び学生団体1団体の表彰が
 行われました。
  引き続き、「社会活動(ボランティア活動)等において、顕著な活動が
 認められた場合【同規則第2条第4号イ】」に該当するとして、学生団体1団
 体の表彰が行われました。
  また、本学教職員以外の者が、本学公認サークルに対して、コーチとし
 て技術指導に携わり、熊本県内外の各種大会において常に上位の成績を収
 めることに貢献したことが認められ、ソフトテニス部をご指導いただいて
 いる尚絅高等学校講師の清田輝之氏に、課外活動指導者に対する感謝状の
 贈呈式が併せて行われました。
  なお、清田氏は、同部の先輩として、クラブ活動と学業の調和等、部員
 の学生生活にもご尽力されています。

 【同規則第2条第3号ロ(学生)】
  南 貴之(教育学部4年次)
   :2009日本香港観光交流年 香港杯
    全日本大学生英語スピーチコンテスト 第3位
  中尾有紗(教育学部4年次)
   :2009日本学生陸上競技個人選手権大会(女子三段跳)第3位
  松本宇生(自然科学研究科1年次)
   :第3回全日本学生テコンドー選手権大会(男子-68kg級)第2位
  野口嘉津馬(法学部3年次)
   :第3回全日本学生テコンドー選手権大会(男子+87kg級)第3位

 【同規則第2条第3号ハ(学生)】
  三宅勝幸(教育学研究科2年次)
   :第64回九州陸上競技選手権大会(男子400m)優勝
  中尾有紗(教育学部4年次)
   :第37回九州学生陸上競技選手権大会(女子走幅跳)優勝
   :第59回九州地区大学体育大会陸上競技(女子走幅跳)優勝
  中村絵美(教育学部4年次)
   :第37回九州学生陸上競技選手権大会(女子400mハードル)優勝
   :第59回九州地区大学体育大会陸上競技(女子4×400mリレー)優勝
  堤 詩織(教育学部3年次)
   :第37回九州学生陸上競技選手権大会(女子800m)優勝
   :第59回九州地区大学体育大会陸上競技(女子4×400mリレー)優勝
  大庵樹里(教育学部3年次)
   :第59回九州地区大学体育大会陸上競技(女子4×400mリレー)優勝
  泉 智子(教育学部3年次)
   :第59回九州地区大学体育大会陸上競技(女子走高跳)優勝
  地原理恵(教育学部1年次)
   :第59回九州地区大学体育大会陸上競技(女子4×400mリレー)優勝
  恒吉宏亮(工学部4年次)、新名美希(法学部4年次)
   :第38回全九州学生競技ダンス選手権大会
    (タンゴ・クイック2種目)優勝
  佐伯勇哉(工学部4年次)、山田真梨子(薬学部4年次)
   :第38回全九州学生競技ダンス選手権大会(パソ種目)優勝
   :第45回全九州春季学生競技ダンス大会(ルンバ種目)優勝
   :第45回全九州秋季学生競技ダンス大会(パソ種目)優勝
  松本宇生(自然科学研究科1年次)
   :第7回九州学生テコンドー選手権大会(男子-68kg級)優勝
  野口嘉津馬(法学部3年次)
   :第3回全日本テコンドー選手権大会西日本地区大会
    (男子-87kg+87kg合同級)第2位
   :第7回九州学生テコンドー選手権大会(男子+68kg級)優勝
  田上綾子(教育学部4年次)
   :第10回九州学生馬術女子選手権大会 優勝

 【同規則第2条第3号ハ(学生団体)】
  舞踏研究部:第38回全九州学生競技ダンス選手権大会(団体)優勝

 【同規則第2条第4号イ(学生団体)】
  青い鳥:人形劇によるボランティア活動

 →詳しくはこちらから
  http://www.kumamoto-u.ac.jp/daigakuseikatsu/hyoushou.html

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 ▽平成21年度「卒業式・修了式」を挙行しました。
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  平成22年3月25日(木)、来賓及び名誉教授・顧問の諸先生方、理事、副学
 長、部局長等が出席して、第58回熊本大学卒業式・修了式が、熊本県立劇
 場コンサートホールにおいて挙行され、学部1,715名、大学院769名、特別
 支援教育特別専攻科24名、養護教諭特別別科39名の総勢2,547名(うち留学
 生42名を含む)が学生生活のそれぞれの思い出と、新たな目標や希望を胸に
 社会へ羽ばたいていきました。
  式では、谷口学長から各学部・研究科の代表者に学位記(卒業証書)、
 修了証書が授与された後、式辞の中で、『入神致用(にゅうしんちよう)』
 の言葉を引用され、「人が道理を極めて神妙の境地に入れば、社会に対し
 て大きな働きをすることができる」という意味から、道理を極め、大きく
 育って、社会に恩返しをして欲しいという気持ちを込めて、本学を巣立っ
 ていく卒業生・修了生へのはなむけの言葉として贈られました。
  この『入神致用』の言葉は、1887年(明治20年)に創立した第五高等学校
 の第三代校長として赴任した嘉納治五郎氏が、現在の生徒会のような団体
 である「龍南会」組織の学生集会所に掲げるべく、勝海舟に揮毫を依頼し
 て書かれた書であり、その後、五高の剣道場に掲げられ、現在は、五高記
 念館に所蔵されています。
  また、卒業生及び修了生を代表して、文学部の米良真裕さんが、本学の
 理念でもある「地域に根ざしつつ、国際的にも存在感を示す」という言葉
 から、「本学で学んだ知識や技術を土台として培っていき、今後の研鑽の
 成果を地域へと還元し、さらには、今後の活動や研究を通して国際貢献が
 できれば素晴らしいと考えている」と述べ、最後に「私たちを温かく見守
 り、ご指導下さった諸先生方や職員の皆様、地域の方々のおかげであり、
 大学卒業を迎えた今日まで私たちの成長を見守り続けてくれた家族に感謝
 するとともに、本学の理念を胸に刻み、ここで学んだことを誇りとして、
 今後とも精進することを誓います」と答辞を述べました。

 【学長式辞】
 →詳しくはこちらから
  http://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/2009/news1023.html

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 ▽平成22年度「入学式」を挙行しました。
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  平成22年4月4日(日)、来賓及び名誉教授・顧問の諸先生方、理事、副学
 長、部局長等が出席して、第62回熊本大学入学式が、熊本県立劇場コンサ
 ートホールにおいて挙行され、学部1,903名(編入生93名を含む)、大学院
 885名、特別支援教育特別専攻科25名、養護教諭特別別科37名の総勢2,850
 名(うち留学生67名を含む)が、それぞれの目標や希望を胸に、あこがれの
 大学生活をスタートしました。
  式では、谷口学長が、3月に来熊されたノーベル物理学賞の益川敏英博士
 も「日々の積み重ねの原動力を“好きだから”とか“自然に”とか、“面
 白いから”とか“楽しいから”」と言われていたと話され、「何事にも好
 奇心を持って、大いにチャレンジしていただきたい。臆病にならず、困難
 に怯むことなく、また失敗を恐れず、未来を信じていろんなことに挑戦し
 て欲しい。志を持って“挑戦”し、それを実現するための“日々の積み重
 ね”を怠らなければ、能力は後から無限についてくる。それを実現するた
 めの力を大学生活の中でしっかりと身につけていただきたい」とエールを
 贈られました。
  新入生を代表して、教育学部の三角星翔さんが、「大学の理念や誇りを
 胸にこの激動の時代を乗り越えられるよう、日々仲間とともに切磋琢磨し、
 夢を実現させるために勉学に励みます」と誓いを述べました。

 【学長式辞】
 →詳しくはこちらから
  http://www.kumamoto-u.ac.jp/daigakujouhou/gakuchoumesseiji/

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 ▽五高記念館「昭和6年の天覧標本」の企画展を開催しています。
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  本学五高記念館は、本学教育学部の生物学教室に保存されていた標本類
 の中から、昭和初めの「天覧」印のある植物標本135点が見つかり、平成22
 年3月1日(月)から5月31日(月)まで企画展を開催しています。
  同天覧標本は、昭和6年(1931年)11月、生物学者でもあった昭和天皇が陸
 軍大演習の視察で来熊されるのに合わせて、熊本県が昭和天皇に熊本の動
 植物を見てもらおうと標本づくりを計画し、全県を挙げて採集した植物標
 本の一部だそうで、県文化企画課の瀬井純雄(学芸員)主幹は、「天覧標
 本の多くは処分されたり、戦争や水害の混乱でなくなったりしたと思われ
 ており、価値ある発見です」と強調して話されています。
  見つかった天覧標本の学校名欄には、県女子師範学校(現在の本学教育
 学部)か、県立第二高等女学校(現在の第一高等学校)のどちらかの学校
 名が記載されており、ミシマサイコ(セリ科)や多年草のキヌタソウなど、
 県のレッドデータブックで絶滅が心配される植物もあるそうです。昭和6年、
 当時の子ども達が記録した豊かな熊本の自然をご覧になられてください。
  なお、同企画展は、本学五高記念館と熊本県文化企画課により合同で開
 催しています。

  期  間:平成22年3月1日(月)〜5月31日(月)
  会  場:熊本大学五高記念館
  開館時間:午前10時〜午後4時(入場は午後3時30分まで)
  休 館 日:毎週火曜日
  入 場 料:無料

 →詳しくはこちら
  http://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/2010/news1029.html
       
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◎お知らせ(大学行事等)
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 ▽平成22年度「オープンキャンパス」を開催します。
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  受験生・保護者・高等学校の先生方などへ向けて大学キャンパスを開放
 しています。大学案内やホームページには載っていない、様々な生の情報
 が入手できます。
  各学部・学科ごとの教育・研究内容が聞けるほか、研究室を開放してい
 る学部もあり、様々な趣向が凝らされていて内容は異なっています。それ
 ぞれの学部・学科の特徴(教育・研究)を自分の目で見て確かめられる、
 またとないチャンスです。

  開催日:平成22年8月10日(火)

  ※計画が決まり次第、ホームページにてご案内いたします。

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 ▽第5回「ホームカミングデー」を開催します。
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  ホームカミングデーは、各学部等の同窓会のご支援を賜り、卒業生の皆
 様と本学の学生・教職員との相互交流を図ることを目的として、平成18年
 度から開催しています。
  このホームカミングデーにおきましては、多くの卒業生の皆様が、若き
 日を過ごされたキャンパスに集い、母校の現在の姿をご覧いただくととも
 に、旧友や恩師との再会も果たしていただきたく、記念式典、記念講演を
 はじめとする多彩な行事と交流の場を企画し開催しています。
  つきましては、卒業生の皆様には何かとご多忙の時期かと存じますが、
 是非ともご参加くださいますよう、ご案内申し上げます。
  なお、今年度の第5回「熊本大学ホームカミングデー」のご案内について
 は、会場の関係から昭和32年、42年、52年、62年及び平成9年3月の卒業生
 の皆さんが対象ですが、当該年以外の卒業生の皆さんも参加は可能となっ
 ております。

  開催日:平成22年10月30日(土)
  会場等:工学部百周年記念館ほか

  ※10月30日(土)〜11月1日(月)には、学生行事としての大学祭「熊粋祭」
   が開催されます。
   卒業生の皆様には、計画が決まり次第ご案内いたします。

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 ▽第3回「東京連合同窓会」を開催します。
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  これまでは、各学部等同窓会の東京(関東)支部を中心とした学部単位で
 の活動が主なものでしたが、各学部等同窓会の垣根を越えた横断的かつ有
 機的な活動や、関東地区に在住、在勤する本学同窓生の相互の交流と親睦
 を深めるとともに、母校である熊本大学の更なる発展に貢献することを目
 的として、平成20年11月に「熊本大学東京連合同窓会」が設立され、記念
 式典、記念講演会及び交流会が開催されました。
  また、昨年度(平成21年度)は、本学が、新制国立大学として創設され、
 設立60周年を迎えたことから、11月2日(月)の設立60周年記念式典・講演会
 を中心に、種々の記念事業を開催させていただきました。
  そのなかで、11月20日(金)から開催の大学サイエンスフェスタ(東京・
 国立科学博物館)に併せて、11月29日(日)、第2回東京連合同窓会(上野
 精養軒)が開催されました。
  なお、今年度の「第3回熊本大学東京連合同窓会」の開催については、
 現在、11月下旬の開催日程で検討が行われています。

  開催日:平成22年11月下旬(予定)

  ※計画が決まり次第、ホームページ等にてお知らせいたします。

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◎大学からのお願い
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 ▽「熊本大学基金」のご案内とご寄附のお願いについて
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  国立大学も法人化して6年が過ぎ、第1期中期計画・中期目標期間が満了
 し、平成22年4月からは、第2期中期目標・中期計画が始まりましたが、依
 然、国立大学法人を取り巻く経営環境は厳しさを増しており、本学も自己
 財源率の高い安定した財政基盤の構築が不可欠であります。
  このため、欧米の大学基金にならい、継続的な基金へのご寄附を念頭に、
 平成19年10月に「熊本大学基金」を創設し、募金活動を開始いたしました。
  これまでに、各学部等同窓会のご協力による卒業生の皆様、在学生の保
 護者の皆様、法人・団体等の皆様、本学の退職者及び教職員の方々から、
 平成22年3月31日現在で、総額約2億9,057万円のご寄附をいただきました。
 皆様のご協力に厚く御礼申し上げます。
  ご寄附をいただきましたすべての皆様へ感謝の意を込め、大学広報誌の
 「熊大通信」及び「基金ホームページ」にて、ご芳名を掲載させていただ
 いております。ただし、公開をご希望されないご寄附者につきましては、
 掲載しておりません。
  本学も、これまで必ずしも充分ではなかった大学と卒業生との繋がりに
 ついて、平成18年度から「ホームカミングデー」の開催や「生涯メールア
 ドレス(メールマガジン)」の付与など改善を図っており、卒業生の皆様
 が、本学の卒業生であることが誇りとなり、愛校心が母校への寄附を生み、
 充実した環境で教育された次代の人材が社会全体に貢献する。こうした好
 循環が生まれるよう大学もこれまで以上に努力しております。
  なお、第1期の募集目標金額を10億円として、広く学内外の皆様にお願い
 しておりますので、本基金創設の趣旨をご理解いただき、更なるご支援と
 ご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

 →詳しくはこちらから
  http://www.kumamoto-u.ac.jp/kikin/

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 ▽「熊本大学60年史」編纂事業へのご協力について
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  本学は、昭和24年(1949年)5月の学制改革により新制国立大学として発足
 し、平成21年(2009年)に設立60周年を迎えました。
  これを機に本学60年間の歩みと到達点を記録し、今後の本学の創造的発
 展に資する大学史を編纂し、平成23年度刊行(予定)することとしました。
  そのため、平成20年4月に60年史編纂委員会及び60年史編纂室を設置し、
 基礎資料の収集及び整理を行っています。
  60年史の編纂は、地域社会、卒業生、元教職員の方々にご協力をお願い
 し、本学(旧制第五高等学校、熊本師範学校、熊本青年師範学校、熊本医
 科大学、熊本薬学専門学校、熊本工業専門学校等の前身を含む)に関する
 さまざまな資料を収集しています。
  広報誌などの学内刊行物、時間割、講義ノート、文書資料、写真(アル
 バム)、記念品、校章・徽章、大学に関わる日記・手帳類などをお持ちの
 方はご連絡をお願いいたします。

 →詳しくはこちらから
  http://hensan60.kumamoto-u.ac.jp/index.html

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◎卒業生からのメッセージ
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 ▽熊本大学第58回卒業生総代 文学部 米良真裕さん
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 【答辞】
  本日は、谷口学長をはじめ、諸先生方、ご来賓の方々のご臨席を賜り、
 このような盛大な式典を挙行して頂き、誠にありがとうございます。ここ
 に卒業の日を迎えることができ、大変嬉しく思っております。
  また、谷口学長、ご来賓の先生、在校生代表の方から温かいお言葉を賜
 りましたこと、卒業生一同心より御礼申し上げます。
  振り返れば、3年前、私は編入学生としてこの会場で入学式を迎えました。
 まったく初めての環境で、どこか心細く、不安を抱いたことを覚えており
 ます。しかし、熊本大学で自分の関心ある分野を専門的に学ぶことは大き
 な夢でした。期待の方が不安に勝り、入学後はあらゆることに全力でぶつ
 かっていこうとそのとき決心したことも今思い出します。
  入学後は、緑あふれるキャンパスの中、高鳴る胸を鎮めながら、教室と
 研究室を行き来しました。多くの本に触れ、新たな視座を得ることで、世
 界が広がっていくことを実感し、学ぶ意欲を駆り立てられました。また、
 専門の講義を通して世界へと目を向けるようになり、実際にアメリカを訪
 れたことも大学生活の貴重な経験の一つとなりました。卒業論文を書く時
 期になると、本学図書館に通いつめ、閉館の10時まで館内で過ごす毎日が
 続きました。このような大学生活が自分にとってどんなに充実した、有意
 義なものであったことか、一言では言い尽くせません。私の視点や考え方、
 世界観を変えてくれるものが、この大学にはありました。人はそれぞれの
 心の目の高さでしかものは見えないとよく言いますが、入学当時に自分が
 持っていた目の高さが、どれだけ高く引き上げられたことか。自分の周囲
 を、世界を、どのように見、考えるべきか…これが大学で学んだことです。
 これからも、自分の心の目をもっと高く、広く持てるように精進していき
 たいと思います。自らの進む方向を定めるにあたって、新しい道標を頂い
 た熊本大学に深く感謝いたします。
  もちろん、今日というこの日を迎えるまでには苦しいこともたくさんあ
 りました。入学当時は、専門的で難しい講義に戸惑いを感じたことに加え、
 膨大な課題を前にして壁に突き当たることもありました。さらに親元を離
 れての一人暮らしには大きな不安もありました。「もうだめかも…」そう
 思った時、手を差し伸べてくれたのは、ともに学ぶ友人たち、先輩方でし
 た。何時間も本音で語り合ってくれて、一人で思いつめていた緊張が解け、
 抱え込んでいた孤独な思いから救われました。また、大学で先生方が声を
 掛けて下さると、自然と心を落ち着けることができました。そして何より、
 遠くからいつも気にかけ応援し続けてくれた家族の存在…。電話の向こう
 で、何時間も、私の話に耳を傾けてくれたこと、弱い部分を受け入れ、そ
 れでもいいと認め、成長を褒め、心から喜んでくれたこと。私と同じよう
 に、学生生活を送る誰もが、このような多くの人々の優しさと支えがあっ
 て初めて前に進むことができるのだと思います。これらのご恩は決して忘
 れません。
  熊本大学という環境に身を置き、課題と対峙し、新たな出逢いからそれ
 を乗り切る力を得、絆をより深くできたことは、私にとって大きな財産で
 す。こうして得られたものはこれからの人生の中で大きな糧となると信じ
 ております。また、熊本大学で学んだ知識や技術を土台として培っていく
 今後の研鑽の成果を地域へと還元し、さらには、今後の活動や研究を通し
 て国際貢献ができれば素晴らしいと考えております。これは、「地域に根
 ざしつつ、国際的にも存在感を示す」という熊本大学の理念でもあります。
 この熊本大学の理念を胸に刻むとともに、ここで学んだことを誇りとして、
 卒業生一同今後とも精進して参ります。
  最後になりますが、私たちを温かく見守り、ご指導下さった諸先生方、
 また様々な場面で私たちを支えて下さった職員の皆様、地域の方々に改め
 て御礼申し上げるとともに、大学卒業を迎えた今日まで私たちの成長を見
 守り続けてくれた家族に感謝します。そして、後輩の皆様方のさらなるご
 活躍と、熊本大学のより一層の発展を願い、答辞とさせて頂きます。

                    平成22年3月25日
                    熊本大学第58回卒業生総代
                    文学部 米良真裕

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◎投稿依頼
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  熊本大学メールマガジンでは、皆様からの投稿をお待ちしています。
 同窓会・同期会等の開催のお知らせ・近況報告等の情報がありましたら、
 ご提供お願いします。
  投稿記事は、こちらからどうぞ。
  
  E-mail:kik-doso@jimu.kumamoto-u.ac.jp

  熊本大学ホームページでは、卒業生の「思い出募集」のコーナーを開設
 しています。
  投稿いただければ、このメールマガジンでもご紹介いたします。

 →詳しくはこちらから
  http://www.kumamoto-u.ac.jp/sotsugyousei/omoide.html

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◎ご意見・ご要望
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  熊本大学が行う生涯メールサービスは、開始されたばかりです。
 この生涯メールサービスについてのご意見・ご要望はこちらからどうぞ。

  熊本大学生涯メールサービスについてのホームページURL
  → http://www.kumadai.jp/

  熊本大学生涯メールサービスについてのご意見・ご要望
  → office-kumadai.jp@cc.kumamoto-u.ac.jp

  また、このメールマガジンについてのご意見・ご要望
  → kik-doso@jimu.kumamoto-u.ac.jp

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◇編集後記
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  本学は、1949年(昭和24年)、新制国立大学として創設され、昨年度(平成
 21年度)、設立60周年を迎えました。
  また、平成22年3月で、国立大学が法人化して6年となり、第1期中期計画
 ・中期目標期間が満了し、4月からは、第2期中期目標・中期計画のもと、
 在学生、卒業生、教職員、そして市民の皆様が「誇れる大学」、「社会か
 ら憧れられる大学」を目指して努力しております。
  さらに、社会経済はまだまだ危機的な状況が続いており、国立大学法人
 を取り巻く状況も、日増しに厳しさを増しております。
  先月、就職氷河期の中、大学の理念や誇りを胸に秘めた総勢2,850名が入
 学し、学内も活気に溢れています。
  また、大型連休(ゴールデンウィーク)も終わり、少し遊び疲れた学生
 も、新たな気持ちとともに勉学に、課外活動等に取り組んでいるようです。
  卒業生の皆様も時間がありましたら、大学も種々の大学行事を計画して
 おりますので、参加されてみてはいかがですか。
  これから、日増しに気温も上がり暑くなる日が多くなりますが、くれぐ
 れも体調管理には気を付けて、ご活躍をお祈り申し上げます。

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◇編集・発行
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  熊本大学企画部企画課
   〒860-8555 熊本市黒髪2丁目39番1号
   E-mail:kik-doso@jimu.kumamoto-u.ac.jp
   TEL:096-342-3129
   FAX:096-342-3007
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